名探偵の呪縛

東野圭吾

ジャンル:ミステリー

本格ミステリー度★★★★☆

〜あらすじ〜

 図書館を訪れた「私」は、いつの間にか別世界に迷い込み、探偵天下一になっていた。次々起こる怪事件。だが何かがおかしい。実はそこは、「本格推理」という概念の存在しない街だったのだ。この街を作った者の正体は?そして街にかけられた呪いとは何なのか。『名探偵の掟』の主人公が長編で再登場。(講談社文庫 あらすじより)

〜紹介〜

 題名で名探偵を名乗りながら初っ端からファンタジーのような不思議なお話から始まる少し変わった本格ミステリーです。

 ミステリーとファンタジーという不思議な組み合わせに心惹かれます。不思議な世界での事件の解決とその世界についての推理が同時に進む展開にハラハラドキドキ、ページを繰る手が止まりません。

 従来のミステリーとはちょっと変わった世界観をぜひ味わってみてください。

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ステップ・ファザー・ステップ

宮部みゆき

ジャンル:ユーモアミステリー

ハラハラドキドキ度:★★★★★

〜あらすじ〜

中学生の双子の兄弟が住む家に落っこちてきたのは、なんとプロの泥棒だった。そして、一緒に暮らし始めた3人。まるで父子のような(!?)家庭生活がスタートする。次々と起こる7つの事件に、ユーモアあふれる3人の会話。宮部みゆきがお贈りする、C・ライス『スイート・ホーム殺人事件』にも匹敵する大傑作!(講談社文庫 あらすじより)

〜紹介〜

両親のいない双子と、ひょんなことから双子の父親役をやることになった泥棒のお話しです。

組み合わせが組み合わせなだけに物騒な物語かと思いきや、意外と三者の生活は穏やかに過ぎていきます。その不安定感がたまりません。

その日常の中にも大小様々な事件が起こり、一つ一つを紐解いていく面白さもミステリーの醍醐味ですよね。

特殊な状況下で芽生える登場人物たちの絆やに注目して読んでみて欲しい一冊です。

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赤い夢の迷宮

勇嶺薫

ジャンル:ミステリー

読後恐怖度:★★★★★

〜あらすじ〜

 二十五年前、ぼくらは小学生だった。殺人鬼が出没する噂もあった街で、ぼくら七人は「やっておもしろいこと」を見せてくれる不思議な男OGの館に通った。地下室であれを見せられるまでは。OGからの招待状を受け取り、再開した僕らは大人になっていた。七人を待ち受ける本物の惨劇。悪夢は始まっている。(講談社文庫 あらすじより)

〜紹介〜

 本好きな方なら子供の頃に一度は読んだことがあるであろう「はやみねかおる」氏の初の大人向け小説。
 はやみね節の利いた独特な人物たちが懐かしく、そして相変わらず魅力的です。

 ミステリーとしても王道を行っていて、安定のハラハラドキドキも味わうことができます。
 そして、狂気に満ちた最後は、読後しばらく引きずること間違いなしです!

 ぜひ読んで確かめてみてください。

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ザリガニの鳴くところ

ディーリア・オーエンズ (著), 友廣純 (翻訳)

ジャンル:海外文学

素敵度 ★★★★★

あらすじ

ノースカロライナ州の湿地で男の死体が発見された。人々は「湿地の少女」に疑いの目を向ける。6歳で家族に見捨てられたときから、カイアはたったひとりで生きなければならなかった。読み書きを教えてくれた少年テイトに恋心を抱くが、彼は大学進学のため彼女を置いて去ってゆく。以来、村の人々に「湿地の少女」と呼ばれ蔑まれながらも、彼女は生き物が自然のままに生きる「ザリガニの鳴くところ」へと思いをはせて静かに暮らしていた。しかしあるとき、村の裕福な青年チェイスが彼女に近づく……

みずみずしい自然に抱かれた少女の人生が不審死事件と交錯するとき、物語は予想を超える結末へ──。 (amazonより)

おすすめポイント

2021年本屋大賞 翻訳小説部門 第1位に輝いた一冊です。動物学者の著者が湿地を舞台に1人の女の子の成長過程をノースカロライナ州で起きた事件と行き来しながら進む物語です。湿地に良いイメージを抱く人は少ないと思いますが、筆者の巧みな表現力や、湿地を愛する主人公を見ていると湿地に自然と興味が湧く一冊になっています。若くして1人で生きていくことになったカイアが子どもから大人になっていく過程とそれを支える周りの人々に感動する物語です。最後に真実が明かされたときは鳥肌が立つ、ミステリーでもあり、自然の綺麗さや、主人公の生き方に刺激を受ける本です。個人的におすすめ度No.1です!

すべてがFになる

森博嗣

ジャンル:ミステリー

面白さ ★★★★★

あらすじ

密室から飛び出した死体。究極の謎解きミステリィ。

コンピュータに残されたメッセージに挑む犀川助教授とお嬢様学生・萌絵。

孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季(まがたしき)。彼女の部屋からウエディング・ドレスをまとい両手両足を切断された死体が現れた。偶然、島を訪れていたN大助教授・犀川創平(さいかわそうへい)と女子学生・西之園萌絵(にしのそのもえ)が、この不可思議な密室殺人に挑む。新しい形の本格ミステリィ登場。

(講談社BOOK 倶楽部より引用)

おすすめポイント

理系じゃないから読めないと思っていませんか?

題名の意味や密室殺人のトリックが明かされた時の爽快感が得られる1冊です!話の背景が夏なので、これから訪れてくる季節にピッタリの話だと思います。26年前に出された話とは思えないほどテクノロジーの描写が現代と乖離してないことに感動させられる本です。

S&Mシリーズは、N大助教授の犀川創平と女子学生の西之園萌絵が様々な事件を解決していくストーリの本です!ミステリーですが、2人の関係性や会話も楽しみの一つになっているので、普段ミステリーを読まない人でも読みやすい一冊になっています。

向日葵の咲かない夏

道尾秀介

衝撃的度★★★★★

ジャンル:ミステリー、ホラー

〜あらすじ〜

夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。きい、きい。妙な音が聞こえる。S君は首を吊って死んでいた。だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。「僕は殺されたんだ」と訴えながら。僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。

〜紹介〜

多くの人にはお勧めできません。耐性がある人だけ読んでください。

ミステリーだと思って読むと途中からホラーなの!?と思ってしまうような本です。はっきり言って気味が悪いです。恐ろしい描写が続くのですが、読み進める手が止まらないという中毒症状に陥る人がたくさん出る本です。色々話すとネタバレになってしまうので紹介はここまで・・・。

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終末のフール

伊坂幸太郎

ジャンル:ミステリー、サイエンス・フィクション

考えさせられる度★★★☆☆

〜あらすじ〜

八年後に小惑星が衝突し、地球は滅亡する。そう予告されてから五年が過ぎた頃。当初は絶望からパニックに陥った世界も、いまや平穏な小康状態にある。仙台北部の団地「ヒルズタウン」の住民たちも同様だった。彼らは余命三年という時間の中で人生を見つめ直す。

自分の言動が原因で息子が自殺したと思い込む父親(「終末のフール」)

長らく子宝に恵まれなかった夫婦に子供ができ、3年の命と知りながら産むべきか悩む夫(「太陽のシール」)

妹を死に追いやった男を殺しに行く兄弟(「籠城のビール」)

世紀末となっても黙々と練習を続けるボクサー(「鋼鉄のウール」)

落ちてくる小惑星を望遠鏡で間近に見られると興奮する天体オタク(「天体のヨール」)

来るべき大洪水に備えて櫓を作る老大工(「深海のポール」)などで構成される短編連作集。

はたして終末を前にした人間にとっての幸福とは?今日を生きることの意味を知る物語。

〜紹介〜

「おすすめの伊坂幸太郎作品は?」と聞かれたら真っ先に思いつくのがこの「終末のフール」。 長編作品での伏線回収が素晴らしい作家さんですが、短編集でもその力は際限なく発揮されています。読書が苦手な人はまず、この本の「籠城のビール」を読んでほしいです。この短さでこんなに人を楽しませることができるの!?と絶対驚くと思います。

そして、この本は、世界が滅亡すると予告されてから5年の月日が流れているという世界が舞台になっています。もし終末が分かっていたら、自分は誰とどこで、どんな気持ちで何をして過ごしているのだろう・・・と、考えさせられる本です。

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